【技術】macbook仮想化顛末記

初めましての方は初めまして。
そうでない方はいつもお世話になっております。おじょーです。

 

実は最近、iPhoneアプリを開発するにあたって長年付き合ってきたWindowsを離れmacbookを買ってしまいました。
(原則macbook持ってないとiPhoneアプリが開発できないんですよね。いい商売してますね)

 

ですが、今までそれこそ10年以上使ってきたMIDIソフトやらペイントツールを今更手放すこともできず、さらにそれらがWindows専用ツールということもあり、Windowsmacbook上で動かしてやろうと試みるのでした。
まさかこれが地獄の門を叩くことになるとはつゆ知らず……

 

Windowsmacbook上で動かす方法としては、大きく2通り。

  • bootcampアシスタント
    mac標準機能。
    内蔵ディスクをパーティション2分割し、その中にWindowsを走らせるのに必要なデータを入れ込む。
    イメージとしてはWindowsさんmacOSさんの2世帯住宅を作る感じ。
    macbookのハードウェア機能をフル活用できる。
  • 各種仮想化ソフト(virtualboxparallelsほか)
    macOSの上でソフトウェア的にWindowsを走らせる。
    イメージとしてはWindowsさんがmacOSさんにお邪魔してる感じ。
    mac-winの切り替えがスムーズなほか、ファイルの共有なんかもやりやすい。

 

仮想化ソフトはソフトによって特色があり、好みに応じて選べるのが強みですね。
私はまず、以下のような特徴が嬉しいかなーと思ってvirtualboxから試してみました。

  • mac-winの切り替えがスムーズ
  • virtualbox上のwindowsからmacのドライブにアクセスできる
  • (個人の場合)無料で使える

 

導入の手順としてはシンプルで、

  1. Windowsインストール用のディスクイメージ(.iso)を入手
  2. Virtualboxインストーラを入手
  3. Virtualboxインストーラの画面の指示に従い、1.で入手した.isoを指定

といった感じです

 

導入してみて、「おおーーmacの上でwindowsが動いてる!すごい!」というなんとも小並感溢れる感想しか出てきませんでした。
とりあえずexcelで家計簿もつけられるし、いいんじゃないかと。

 

ダメでした。

 

導入数日後、さあMIDIでもやろうかとソフトを開いたところ……
音がぶつ切りになってまともに聴けませんでした。
最初はmacの故障かな?と思い試しにmac上で音を鳴らすのですが問題ないのです。
virtualboxアクセラレータであったり準仮想化インターフェースの設定などいじってみましたが、ダメでした。
音がまともに聴けない以上、virtualbox環境は諦めるしかないと悟り、次の戦場へと旅立つのであった……

 

続いての戦場はbootcampでした。virtualboxの反省を踏まえ、

  • macbookのハードウェアをフル活用できる(特にサウンド周り)

という観点からbootcampに白羽の矢が立ちました。

 

bootcampのマニュアル通り、入手したwindowsディスクイメージ(.iso)を選び、内蔵ディスクのパーティションサイズを指定、さあインストールするぞ!と思った矢先……
なんと、内蔵ディスクのパーティションエラーでインストールに失敗。macOSの起動できなくなりました。
泣く泣くディスクを完全初期化。
10日分の家計簿データが吹き飛びました。

 

おそらく原因としては、一度virtualboxを入れた後に削除しているので、ディスク領域が断片化したため、綺麗にパーティションを分けられなかったのだと思います。

 

bootcampアシスタントの説明書きをよくよく読むと、次のように書かれています。
重要:ディスクにパーティションを作成したりWindowsをインストールしたりする前に、ディスクのバックアップを作成してください。

 

これは説明書きをちゃんと読まなかった自業自得ではある。
でもさあ、まさかディスクが吹っ飛ぶとは思わないじゃん……

 

ディスクの復旧を終え、余計なものが入っていない状態でbootcamp再チャレンジ。
余計なものを入れさえしなければ導入も比較的スムーズです。
皆様もbootcampを入れる計画がある場合はディスクを綺麗にしてからやりましょう。

 

そんなこんなでbootcamp上のwindowsで音を鳴らしたらどうか……?
おお!綺麗に鳴るじゃん!
さすがに余計な下敷き(macOS)なしで動いてるだけあって、動作は快適です。
この時はbootcampが輝いて見えました。

 

さて、ファイル共有はどうすれば……?

 

いろいろ調べた結果、bootcampはディスクを完全に分割しているため、もう一方のOSのディスクにアクセスすることは難しいそうです。
cloud使うのが一番簡単なようですが、物理的に同じマシンの中に入ってるのにわざわざインターネット経由でファイル共有するのもアホらしいなあ……という感想しか出てこなかった。

 

また、パーティションを3分割してwindows用ドライブ、共有ドライブ、macOS用ドライブとして使う裏技もあるようですがお勧めしません。
何度も何度も内蔵ディスクを消去してはタイムマシンで戻すとかいう破壊と創造の神みたいなことを繰り返し、パーティション分割を試みましたがどうしても上手くいかない。
bootcampはもともとそういう構成を推奨していないようですね。

 

そうして長い旅路の最後にたどり着いたのがparallelsという仮想化ソフトでした。

  • サウンドが綺麗に鳴ってほしい
  • ファイルのやり取りがスムーズにできてほしい

という望みをかけて導入しました。結果……

 

神は私を見捨ててはいなかった。

 

Parallelsは有料ソフトですが、コストに見合った価値がありました。
無料で14日トライアルも可能なので、トライアルしてから決めるのも遅くないかと。

 

今回の費用としては、

  • WindowsOS ライセンス料19,000円
  • Parallels使用料8,500円

ですのでWindowsを動かすための費用としてはおよそ28,000円かかりました。
ASUSのノートPCがおおよそ30,000円くらいでほぼ同じです。
ASUSのノートPCと比べた優位点としては

  • かさばらない(仮想マシンなのでmacbook1台で完結する)
  • マシンパワー(ASUSでこの価格帯だとAtomCeleronがいいところ。一方macbookはCorei5とかi7とか積んでるので仮想化オーバーヘッドを考えても多分勝てる)
  • ストレージ容量(macと分け合うことになるが128GBや256GB。ASUSでこの価格帯だと32GBか64GBくらい)

とあげたらキリがないので、ASUSと2台持ちにするくらいならParallelsの方がはるかに投資価値が高いです。

 

それでは最後、macbook上でwindowsを動かしたいと考えているあなたに。

 

おとなしくParallelsを買え。

 

長文でしたがお付き合いいただきありがとうございました。
winからmacへ乗り換えを検討されている方の参考になれば幸いです。